科学的研究

瞑想、特にMBSRが多くの疾患に対する医学的治療の強力な補助となり得ることは、公表された研究によって繰り返し示されています。『MBSR研究の始まり 』は、40年以上前にマサチューセッツ大学メディカルセンターで本格的に開始された研究の概要を紹介する、とても短い動画です。

以下は、定期更新して最新の研究を紹介する3つのウェブサイトです(英語のみ)。

マインドフルネスに基づく医療的介入の有効性を評価する研究の詳細な要約メタ分析、  不安とうつ病、  がん、  慢性疼痛、  糖尿病、  線維筋痛症、  心臓病、  過敏性腸症候群、  偏頭痛、  多発性硬化症、  呼吸器疾患、  禁煙生活の質

注:すべての引用と原典の研究論文は英語です。

研究のまとめ

メタ分析

ランダム化比較試験およびメタ分析や系統的レビューと呼ばれる調査研究の要約は、身体的および精神的な疾患に病む人々の症状管理、気分、生活の質の改善における、マインドフルネスプログラムの有効性を実証しています。


不安、うつ、ストレスについて

JAMA Psychiatry (Journal of the American Medical Association)に掲載された研究は、MBSRが一般的な抗うつ薬(レクサプロ)と同様に有効であることを、厳密なランダム化比較試験によって明確に示しました(Hoge, et al., 2023)。さらに、209件の研究のメタ分析では、マインドフルネスに基づく医療的介入が、不安、うつ病、ストレスの軽減に特に効果的であることが実証されています(Khoury et al., 2013)。MBSRは、不安症状、一般的な心配、社交不安や睡眠の改善において、認知療法とよく比較されています(Wharton & Kanas、2019)。マインドフルネスに基づく医療的介入は、若年者と高齢者両方のうつ症状軽減に効果的です(Reangsing et al 2021; Reangsing et al, 2022)。

   

がん

がん患者におけるマインドフルネスに基づく医療的介入の影響を評価する、29件のランダム化比較試験を対象とした2019年のメタ分析と系統的レビューでは、不安、うつ、がん再発の恐れ、疲労、睡眠障害、疼痛への重大な影響など、心理的苦痛の軽減が報告されました(Cillessen et al., 2019)。また、21件のランダム化比較試験を対象とする別のメタ分析と系統的レビューでは、マインドフルネスに基づく介入が、がん患者の疲労の軽減と活力の改善に関連していることが報告されています(Johns et al., 2021)。乳がん生存者におけるMBSRの効果に関する14の研究の系統的レビュー(Zhang et al., 2019)は、生理的・認知的機能、疲労、幸福度、不安、うつ、苦痛、マインドフルネスにおける著しい改善を報告しています。

 

慢性疼痛

マインドフルネスに基づく医療的介入は、腰痛や偏頭痛などの慢性疼痛を抱える患者の機能改善に役立っています。 最近のメタ分析や系統的レビューは、マインドフルネスに基づく介入と関連して、身体機能や生活の質が改善され疼痛強度とうつ症状が軽減されたことを報告しています(Hilton et al., 2017; Khoo et al., 2019)。モンローら(2016)は282人の参加者を対象に、健康教育と比較して8週間のMBSRプログラムを評価しました。MBSRプログラムに参加した患者においては、プログラム直後と6ヵ月後に疼痛と障害が軽減されていました。腰痛治療の臨床ガイドラインでは、MSBRが非薬物的補助療法として推奨されています(Qaseem et al., 2017)。2件のランダム化比較試験では、偏頭痛に関連する障害の軽減や心の状態と生活の質の改善における、MBSRの潜在的な有益性が示されました(Seminowicz et al., 2020; Wells et al., 2021)。


糖尿病

糖尿病関連の生理的・精神的症状に対するマインドフルネスに基づく介入の有効性を評価した11件のランダム化比較試験の系統的レビューの結果は、様々でした(Noordali et al., 2017)。7件の試験のうち4件では、マインドフルネスに基づく医療的介入に関連する血糖コントロール(HgA1c)の改善が示されました。不安について評価したすべてのランダム化比較試験では、不安の軽減が証明されました。8週間のMBSRプログラムに参加した2型糖尿病患者30名においては、通常治療を受けた30名と比較して、血糖コントロールが改善し不安およびうつ症状が軽減したと、アルマーニ・キアンら(2018)は報告しています。

 

線維筋痛症

MBSRは線維筋痛症の症状や生活の質の改善と関連付けられてきましたが、効果の長期持続性は様々でした(Cash et al., 2015/Haugmark et al, 2019/Lauche et al., 2013/Perez-Aranda et al., 2019a)。ペレスーアランダら(2019b)は、MBSRは線維筋痛症患者にとって行動力の低下を抑えプライマリケア経費を削減するという点で、コストパフォーマンスの高い治療法であると評価しました。


心臓疾患

2012年と2017年の米国民健康インタビュー調査参加者61,267人のデータ分析は、瞑想を実践している人としない人を比較しました。その結果、瞑想は高コレステロールレベル、高血圧、糖尿病、脳卒中、冠動脈疾患の有病率の低さと関連していました(Krittanawonget al., 2020)。米国心臓協会は現在の研究結果のばらつきを認めながらも、マインドフルネスに基づく医療介入が全般的な心臓リスクの低減に寄与する可能性を明らかにし、補助的な生活習慣の修正としての使用を支持しています(Levine et al, 2017)。


過敏性腸症候群

2つの非ランダム化介入研究では、MBSRが過敏性腸症候群とそれに関連する精神的症状を軽減する可能性が示されました(Harding et al., 2018/Naliboff et al., 2020)。あるランダム化比較試験では、対照群と比較してMBSRの介入による臨床上著しい過敏性腸症候群症状の改善が認められ、それは6ヵ月後の追跡調査でも持続していました(Zernicke, et al., 2013)。


偏頭痛

MBSRと頭痛のためのストレス管理を比較したある研究(Seminowicz et al., 2020)は、MBSRは時折起こる偏頭痛に有効な治療法であるという結論に達しました。別の研究(Wells et al., 2021)は、MBSRは頭痛対策について教わるよりも偏頭痛の頻度を著しく改善しなかったものの「障害、生活の質、効力感、痛みによる破局的思考、及びうつを36週間まで改善した 」と結論づけました。


多発性硬化症

マインドフルに動くことを学んだ多発性硬化症患者は、バランス(Mills, 2000)、感情の調節(Schirda et al., 2020)、認知処理速度やワーキングメモリの改善(Manglani et al., 2020)など、幅広い症状の改善を報告しました。

 

呼吸器疾患

軽度から重度の慢性閉塞性肺疾患に病む84人の高齢者を、マインドフル・ウォーキング・プログラム及び通常の治療と、通常の治療のみのグループにランダムに振り分けて比較した研究は、マインドフルネスがより長い歩行時間とより少ない呼吸困難の報告に関連していることを示しました( Lin & Yeh, 2021)。軽度、中等度、重度の持続性喘息に病む参加者を対象に8週間のMBSRプログラムを実施したところ、持続性喘息対策について教わった参加者と比較して、生活の質の長期的(12ヶ月)改善とストレスの軽減が認められました(Pbert et al., 2012)。


禁煙

474人の参加者を対象とした4件のランダム化比較試験のメタ分析(Oikonomouet al., 2017)においては、4ヵ月後の禁煙率で、マインドフルネスに基づく介入(25.2%)の方が通常のケア(13.6%)より高いことが示されました。マインドフルネス介入は、渇望や離脱症状の軽減に関連しています(Weiss de Souza et al., 2020)。


生活の質

MBSRは、心血管疾患(Jalali et al., 2019)、線維筋痛症(Perez-Aranda et al., 2019 a)、乳がん(Zhang et al., 2019)、喘息(Pbert et al., 2012)、偏頭痛(Wells et al., 2021)に病む人々を対象とした複数の研究において、 生活の質の改善と関連づけられています。




© 2015-2026 Palouse Mindfulness Inc.
Palouse Mindfulness™ is a trademark of Palouse Mindfulness Inc. All rights reserved.